家庭用壁掛け型 エアコンクリーニングの手順

一般的な家庭用壁掛け型のエアコンクリーニングは,こんな流れになります。

機材搬入・動作確認

名刺をお渡ししてご挨拶の後,玄関先とエアコン下に養生シートを敷き,洗浄機材を搬入します。エアコンの様子やご要望をお聞きしながら,基本機能のチェックをします。リモコンをお借りします。エアコン付近の家具の移動は事前に済ませていただければ幸いです。必要なら私どももお手伝いします。

分解・洗浄

コンセントを外し,できる限りエアコンを分解します。分解が済んだら,お客様に洗浄前の状態を確認していただきます。通常ドレンパン,ファン,制御基板やモーターまで外します。

ファンまで外す通常の分解

壁に残った室内機はこんな状態です。ここまで分解すると,濡れて故障するものがないので思いっきり洗えます。

壁に残った室内機の状態

ダイキンや東芝など,ドレンパンが独立して外れない設計のエアコンは,壁側の化粧板まで外すと汚れの取り残しが減ります。ドレンパンが外れる設計でも,壁側まで外すとクリーニング効果が高まります。これは壁掛けオーバーホール,あるいは背抜きと呼ぶ有料のオプション作業です。症状や室内機の設置状況などを考えて,お客様とご相談の上実施します。

壁側の化粧板まで外す

壁に残るのは外からの配管につながった熱交換器のみになります。

壁に残るのは熱交換器だけ

必要なら室内機付近を養生します。室内機自体はすっぽり洗浄シートをかぶせて高圧洗浄します。洗浄剤を作るため,熱めのお湯をバケツに汲ませていただきます。
脚立,外したパーツを置く場所,洗浄機材,バケツなど床に置く物がたくさんあります。エアコンのまわり,特に下の部分が広く空いていると作業しやすいです。
作業中は洗浄機の音がゴトゴトとうるさいです。洗浄廃水は危険なものではありませんが,トイレあるいは下水管に捨てさせていただきます。

エアコンクリーニング機材搬入

外したパーツは外の洗い場か浴室で洗います。漂白剤を使って除菌・消臭します。化粧板などは新品の輝きを取り戻します。

外したパーツは隅々まで手作業で洗います

組み立て・動作確認

外して洗ったパーツと洗浄を終えた室内機を,お客様に確認していただきます。次の写真2枚は上に出てくる「壁掛けオーバーホール(背抜き)」の方法で洗ったエアコンです。

洗い終わったパーツ

その後,元のように組み立てます。組みたてて通電し,洗浄前と同じように動くか確認します。

組みたてて動作点検

お引き渡し・会計・撤収

動作に問題がなければお引き渡しです。通常お支払いは現金でお願いしています。領収書をお渡しします。領収書は,当店の保証書の意味もありますので保管してください。

養生をたたみ,移動したものがあれば復元して撤収します。

ブログへのアップ

お客様へのご報告,私どもの記憶の助け,当店の宣伝などの要素があり,ほとんどの作業前後を当店のブログにアップしております。もちろん個人情報に当たる詳細は掲載しておりません。掲載を望まないのに無理強いすることはありませんので,ご安心ください。今までのところ,立ち合えなかったご家族やご友人に見せられるとご好評いただいています。

ブログに写真を掲載します

作業前後の写真をブログで確認していただけます。

当店のエアコンクリーニングのメリットと…

分解,高圧洗浄,エコ洗剤

  • ドレンパン・ファン・モーター・制御基板まで★★★

    当店は,洗う前にどこまで分解するかが重要だと考えています。
    外してしまえば,そのパーツの汚れ具合を見ながら手元で洗えます。壁に残る室内機も,パーツが重なり合っていて水流が届かなかった部分が洗えます。
    有料オプションですが,壁側化粧板まで外して洗いたいというご要望にも対応しています。
    通常はドレンパン,クロスフローファン,ファンモーター,制御基板を外して洗います。

  • 高圧洗浄です★★★

    洗浄剤を差し込む時からキョーワ製のポンプを最高圧3.5Mpa(約35Kgf/c㎡)で使います。この圧力により,アルミフィンの側面の汚れを落とし,詰まっている汚れを向こう側に吹き飛ばすことができます。

  • エコ洗剤を使います★★★

    通常ピアを温水に溶かして洗浄剤を作ります。弱アルカリ性で洗浄成分は植物由来の界面活性剤です。これに汚れへの浸透力を強化するためにリモネンを添加します。
    ただし,たばこのヤニや油で粘着質の汚れがある場合は,エアコン用に作られているアルカリ性洗浄剤を使います。
    外したパーツは強力な除菌・消臭効果のある次亜塩素酸ナトリウムを主要成分とする漂白剤で洗います。洗いあがったドレンパンや化粧板(正面のパネル)は「新品みたい」と喜ばれます。

  • ちょっとしたサービス★★☆

    力が足りない・手が回らない時はご安心ください。エアコン周りに置いてある物の移動はお手伝いします。普段動かさない家具の下はホコリがたまっています。簡単にお掃除します。室内機周りの壁紙クロスも気になる汚れを落とします。

当店が経験上感じている限界

  • 分解したいのですが☆☆☆

    分解の程度は機種や設置状況で異なります。ドレンパンが独立していない機種のものは外せません。通常の分解ではファンやモーターが外せない機種もあります。壁や天井に近い設置で手が入らず,外せないということもあります。モーターの軸が錆びていてファンが抜けないこともあります。工夫しますが,すべてのケースで分解を保証するものではありません。

  • しっくいや珪藻土☆☆☆

    洗浄時に壁を濡らさずにお掃除するのは難しいです。吸水性壁面の場合,可能な限り濡らさないようにする養生,濡れた場合の対処はしますが,うっすらと跡が残る場合もあります。ご了承ください。

  • 古いエアコン☆☆☆

    10年以上お使いのエアコンもクリーニングできます。ですがプラスチックに柔軟性がなく,外すときにかかる力でパーツが割れることがあります。エアコン動作に支障がない破損についてはご容赦願います。

  • 保証外☆☆☆

    壁掛け型のエアコン取り付けに手抜き工事が見受けられます。石膏ボードや塗り壁に,単純にビスで据え付けられているエアコンは外れる可能性が高いです。私どもで対応できないケースもあります。これは事前に予測できません。再取り付けの費用はお客様の負担とさせていただきます。

    10年以上お使いのエアコンで,クリーニング時に制御基板が原因不明の不良を起こすことがあります。代替品があれば修理可能ですが,代替品がない場合はエアコン一式の交換が必要です。この費用は保険で認められていません。恐れ入りますが10年以上経過したエアコンは動作保証対象外といたします。

  • 洗えない☆☆☆

    設置状況で洗浄作業が難しい,クリーニングに対するお客様のご要望に合わせるのが難しいと感じた場合,ご注文を辞退することもあります。

エアコンクリーニングをご依頼いただく場合

エアコンクリーニングでは,エアコンの下とその周りに作業空間が必要です。普段何か置いてある場合は,事前に移動していただければ幸いです。最低でも下に脚立が置ける広さ,可能なら畳3枚分ぐらいの空間があると動きやすいです。もちろん力が足りないとか手が回らない場合は,当日お手伝いします。ベッドがあるなど,移動が不可能な場合は工夫します。

クリーニングには,電気と水道,できれば温水が必要です。外したパーツは外の水道か浴室をお借りして洗います。温水は40-55度でエアコン1台に付き20リットルくらいほしいので,給湯機からの温水が望ましいです。

洗浄排水はホコリやカビを含んで汚れています。危険なものではありませんが,下水に流した方が良いので,トイレに捨てさせてください。

6月から8月の繁忙期は,恐れ入りますが,こちらの空き日程の中でご希望日を選んでいただく形になります。冷房を使わない時期にエアコンクリーニングすることもご検討ください。ご希望日に伺えますし,クリーニング中に室内がサウナになることもありません。10月から5月の間なんていかがですか?ちなみに内部が結露してかびるのは冷房で使うときだけです。暖房時はホコリ対策だけ気をつければ内部は汚れません。

一番汚れていることの多いリビングのエアコンと一緒に,寝室のエアコンも洗いませんか。複数台のご依頼では値引きが設定されています。手を抜かないので劇的に安くなるわけではありませんがお得です。

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