家庭用壁掛け型(換気機能付き) エアコンクリーニング

当店は,家庭用壁掛け型のエアコン(室内機の幅が100センチ以内)を3つのタイプに分類してクリーニング料金を設定しています。本当は機種ごとに料金を設定したいのですが,現実的ではありませんし,お客様も分かりにくいと思います。それで,これまでの経験から分解組立ての難易度を考えて3つのタイプに分類し,料金を設定しました。大雑把な分類なのですが,1.一般的な壁掛け型,2.換気機能が付いているもの,3.フィルター自動お掃除機能が付いているものです。

換気機能が付いているかどうかは,リモコンで分かります。「換気」というボタンがあれば換気機能付きです。室外機への配管でもわかります。配管が外の壁に出たところに小さな換気口が付属しています。ダイキンのうるるとさららは,換気ダクトが室外機までつながっているので換気口はありませんが換気機能付きです。

換気機能付きは,通常のエアコンに比べると,換気用のファンとモーターを取り外し,クリーニングし,取り付ける手間が増えます。さらに多くの場合,空気清浄機能やプラズマイオン発生装置なども付属しています。付加機能を養生して洗うのではなく,分解して(取り外して)洗う手間と時間を考えて,一般的なタイプよりも高い料金を設定しています。

換気機能の分解から取り付け

換気機能付きエアコンの,換気機能部分について,東芝のエアコンを例にして作業を説明します。この機種は換気機能以外にも電気式空気清浄機能,プラズマイオン発生機能,そして左右の風向き板もモーター駆動しています。換気用のファンは室内に風を送るクロスフローファンの軸受け部分にはめ込むように設置されています。

換気機能付きエアコンの分解クリーニング

クロスフローファンを抜く前に,換気用ファンをダクトから外し,モーターの付いたまま取り外します。写真左の大きなモーターはクロスフローファン用で,左に隠れているのが換気用ファンです。

換気機能付きエアコンから外したパーツ類

換気用ファンを分解すると,中が汚れているのが分かります。これは換気する時だけに開口する逆止弁の働きがあるパーツです。左は換気用のファンです。

換気機能部分を分解

小さなモーターを外せば洗えます。漂白剤で洗って除菌し美観を取り戻します。換気用のファンはこんな繊細な羽です。

換気機能付きエアコンの分解クリーニング

すべて外して高圧洗浄した後の熱交換器(室内機)を載せておきます。一番上の写真の熱交換器が元の姿に戻ります。

換気機能付きエアコンの分解クリーニング(洗浄後)

ファンを外すと内部の汚れを確認しながら洗えます。空気清浄のセルも洗って乾燥させます。

換気機能付きエアコンの分解クリーニング(外したパーツ類)

換気機能は数個のねじで組み立てると,元あった場所にもう一度取り付けます。ダクトパイプとの接続を確認します。

換気機能付きエアコンの分解クリーニング

換気機能付きの場合は,換気機能の取り外し,分解メンテナンスをします。

当店のエアコンクリーニングのメリットと…

分解,高圧洗浄,エコ洗剤

  • ドレンパン・ファン・モーター・制御基板・換気機能まで★★★

    当店は,洗う前にどこまで分解するかが重要だと考えています。換気機能部分も取り外して分解メンテナンスします。水にぬれてはいけないものを外してしまうので思いっきり洗えます。
    外してしまえば,そのパーツの汚れ具合を見ながら手元で洗えます。壁に残る室内機も,パーツが重なり合っていて水流が届かなかった部分が洗えます。
    有料オプションですが,壁側化粧板まで外して洗いたいというご要望にも対応しています。
    通常はドレンパン,クロスフローファン,ファンモーター,制御基板,換気機能を外して洗います。

  • 高圧洗浄です★★★

    洗浄剤を差し込む時からキョーワ製のポンプを最高圧3.5Mpa(約35Kgf/c㎡)で使います。この圧力により,アルミフィンの側面の汚れを落とし,詰まっている汚れを向こう側に吹き飛ばすことができます。

  • エコ洗剤を使います★★★

    通常ピアを温水に溶かして洗浄剤を作ります。弱アルカリ性で洗浄成分は植物由来の界面活性剤です。これに汚れへの浸透力を強化するためにリモネンを添加します。
    ただし,たばこのヤニや油で粘着質の汚れがある場合は,エアコン用に作られているアルカリ性洗浄剤を使います。
    外したパーツは強力な除菌・消臭効果のある次亜塩素酸ナトリウムを主要成分とする漂白剤で洗います。洗いあがったドレンパンや化粧板(正面のパネル)は「新品みたい」と喜ばれます。

  • ちょっとしたサービス★★☆

    力が足りない・手が回らない時はご安心ください。エアコン周りに置いてある物の移動はお手伝いします。普段動かさない家具の下はホコリがたまっています。簡単にお掃除します。室内機周りの壁紙クロスも気になる汚れを落とします。

当店が経験上感じている限界

  • 分解したいのですが☆☆☆

    分解の程度は機種や設置状況で異なります。ドレンパンが独立していない機種のものは外せません。通常の分解ではファンやモーターが外せない機種もあります。壁や天井に近い設置で手が入らず,外せないということもあります。モーターの軸が錆びていてファンが抜けないこともあります。工夫しますが,すべてのケースで分解を保証するものではありません。

  • しっくいや珪藻土☆☆☆

    洗浄時に壁を濡らさずにお掃除するのは難しいです。吸水性壁面の場合,可能な限り濡らさないようにする養生,濡れた場合の対処はしますが,うっすらと跡が残る場合もあります。ご了承ください。

  • 古いエアコン☆☆☆

    10年以上お使いのエアコンもクリーニングできます。ですがプラスチックに柔軟性がなく,外すときにかかる力でパーツが割れることがあります。エアコン動作に支障がない破損についてはご容赦願います。

  • 保証外☆☆☆

    壁掛け型のエアコン取り付けに手抜き工事が見受けられます。石膏ボードや塗り壁に,単純にビスで据え付けられているエアコンは外れる可能性が高いです。私どもで対応できないケースもあります。これは事前に予測できません。再取り付けの費用はお客様の負担とさせていただきます。

    10年以上お使いのエアコンで,クリーニング時に制御基板が原因不明の不良を起こすことがあります。代替品があれば修理可能ですが,代替品がない場合はエアコン一式の交換が必要です。この費用は保険で認められていません。恐れ入りますが10年以上経過したエアコンは動作保証対象外といたします。

  • 洗えない☆☆☆

    設置状況で洗浄作業が難しい,クリーニングに対するお客様のご要望に合わせるのが難しいと感じた場合,ご注文を辞退することもあります。

エアコンクリーニングをご依頼いただく場合

エアコンクリーニングでは,エアコンの下とその周りに作業空間が必要です。普段何か置いてある場合は,事前に移動していただければ幸いです。最低でも下に脚立が置ける広さ,可能なら畳3枚分ぐらいの空間があると動きやすいです。もちろん力が足りないとか手が回らない場合は,当日お手伝いします。ベッドがあるなど,移動が不可能な場合は工夫します。

クリーニングには,電気と水道,できれば温水が必要です。外したパーツは外の水道か浴室をお借りして洗います。温水は40-55度でエアコン1台に付き20リットルくらいほしいので,給湯機からの温水が望ましいです。

洗浄排水はホコリやカビを含んで汚れています。危険なものではありませんが,下水に流した方が良いので,トイレに捨てさせてください。

6月から8月の繁忙期は,恐れ入りますが,こちらの空き日程の中でご希望日を選んでいただく形になります。冷房を使わない時期にエアコンクリーニングすることもご検討ください。ご希望日に伺えますし,クリーニング中に室内がサウナになることもありません。10月から5月の間なんていかがですか?ちなみに内部が結露してかびるのは冷房で使うときだけです。暖房時はホコリ対策だけ気をつければ内部は汚れません。

一番汚れていることの多いリビングのエアコンと一緒に,寝室のエアコンも洗いませんか。複数台のご依頼では値引きが設定されています。手を抜かないので劇的に安くなるわけではありませんがお得です。

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